流れのなかで見つけた静けさ

紗月灯のひとりごと

身体は、心より先に限界を知っている。

離婚を迷っていたあの時期、
私はずっと張りつめていた。

「どうするべきか」
「どこまで頑張るべきか」
「私が我慢すればいいのか」

そんな“ベキ”の中で、
自分の本音を押し込め続けていた。

そしてある朝、
身体が先に悲鳴を上げた。

帯状疱疹。

痛みは鋭くて、
触れられただけで涙が出るほどだった。

でもその痛みは、
ただの症状じゃなかった。

「もう無理して進むな」
「その怒りも悲しみも、ちゃんと見てあげて」

身体がそう言っているようだった。

抑え込んだ感情は、必ずどこかで形を変える。

怒りを飲み込んだ日。
悲しみを押し殺した夜。
「大丈夫」と言い聞かせた朝。

その全部が、
身体の中に積もっていた。

人は、心の痛みを無視すると、
身体が代わりに痛みを引き受ける。

あの帯状疱疹は、
私がずっと見ないふりをしてきた感情の出口だった。

あの頃の私は、
“流れ”を無視していた。

止まりたいのに止まれない。
泣きたいのに泣けない。
怒りたいのに怒れない。

心が「もう限界」と言っているのに、
頭だけが前に進もうとしていた。

そのズレが、
身体に痛みとして現れた。

流れに逆らうほど、
人生は重くなる。

痛みの中で、私は静かに気づいた。

動けない日々の中で、
私は初めて“委ねる”ということを覚えた。

できないことは、できない。
無理なものは、無理。
抱えきれないものは、手放していい。

あの痛みは、
私に“降参する勇気”を教えてくれた。

そして、
流れに身を任せた時、
心の奥に静けさが戻ってきた。

痛みの中で見つけた静けさは、
今の私を支えてくれている。

流れはいつも、必要なことを運んでくれる。
たとえその時は苦しくても、
あとになってその意味がわかることがある。

そして今の私は、
あの帯状疱疹さえも愛おしく感じている。
あの痛みがあったからこそ、
私は自分の本音に気づけたし、
大切なつながりにも気付けた。

だから、
あなたが今どんなに苦しくても大丈夫。
その痛みも、いつか必ず意味を持つ日が来る。

🌙 今日の灯

流れに身を任せるとは、
自分の心と身体を置き去りにしないということ。

痛みも、迷いも、揺れも、
すべては流れの一部。

抗わず、委ねて、
今できることだけを静かに積み重ねていく。

その姿勢が、
未来の私をそっと守ってくれる。

あなたの心に、今日もそっと灯がともりますように🍃

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